• ホーム
  • 世界遺産に向けての取り組み紹介

「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群

「宗像・沖ノ島と関連遺産群」は、平成21年1月5日、世界遺産暫定リストに記載されました。福岡県内はもとより、宗像地域には、このように世界的に貴重な遺産があるということを気づかせてくれます。

さらにまた、この貴重な遺産の半分は、島に関係するものです。ここでは、宗像市の沖ノ島と大島を中心に世界遺産の構成資産について紹介します。

沖津宮と沖ノ島祭祀遺跡

宗像大社は、沖津宮・中津宮・辺津宮の三宮からなっています。その中の沖津宮は、宗像市の沖ノ島に鎮座しています。

岩上祭祀遺跡
(4世紀後半〜5世紀)

沖津宮

半岩陰・半露天祭祀遺跡
(7世紀後半〜8世紀前半)

岩陰祭祀遺跡
(5世紀後半〜7世紀)

沖津宮は、長女の田心姫神を祀っています。

沖津宮の社殿周辺には、古代の祭祀遺跡があります。昭和29年から44年にかけて行われた3回の調査によって、22の遺跡が確認されました。そこから出土した奉献品約8万点は、すべて国宝に指定されています。

露天祭祀遺跡
(8世紀〜9世紀末)

玄界灘の孤島「沖ノ島」に残る貴重な自然

沖ノ島は、島全体が国の天然記念物に指定されています。

沖ノ島周辺には、対馬暖流が流れており、その暖流の影響でビロウやオオタニワタリなど亜熱帯植物が繁殖しています。日本においては、亜熱帯植物が繁殖する北限とも言われています。

このほかにも、沖ノ島には、日本近海にしか生息していない絶滅危惧種のカンムリウミスズメや同じ絶滅危惧種であるヒメクロウミツバメなど非常に貴重な鳥類などの繁殖地となっています。

こうした貴重な自然環境は、人が通常、近づくことのできない場所であり、また、「神宿る島」として多くのひとびとの篤い信仰によって、太古の昔から守られてきたのです。

カンムリウミスズメ

ヒメクロウミツバメ

左:ビロウ
右:オオタニワタリ

宗像大島にある遺産

宗像大島には、世界遺産の構成資産として宗像大社(中津宮)と沖津宮遙拝所の2箇所あります。中津宮は、大島の南側にあって辺津宮と面しています。また、沖津宮遙拝所は、大島の北側にあって、沖ノ島を仰ぎ見る位置にあります。

今回は、離島を中心に世界遺産の資産について紹介しましたが、このほかにも、福津市の新原・奴山古墳群や宗像市の宗像大社(辺津宮)が含まれます。また、宗像大社神宝館には、沖ノ島の調査で出土した出土品を見学することができます。

世界遺産登録の目的は、こうした貴重な遺産を守り、後世に残し伝えていくことです。みなさまのご協力よろしくお願いいたします。

Copyright (C) 2009 munakataoshima.com. All Rights Reserved.